上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- │Comment- | Trackback-│編集

イタリア猫ショートショート<あと44話>

猫のかかわった小さなお話です。

erena

猫の命名

エレナは、横に寝ている夫のヴィっトリオが、うわごとを言っている気配で目がさめた。

だが、ぼそぼそとはっきりと聞き取ることはできなかった。
次の夜、エレナはまた夫の寝言を聞いた。
「りりー、君を・・・」
りりー、君を愛している・・・そう言ってるのかしら?とエレナは疑った。

夫が留守をしている間、エレナは夫の書斎の仕事机の引き出しをあけてみた。

クレディットカードの明細を見つけたので、彼女がチェックしていると、ブルガリの香水やブレスレットの明細などが目にとまった。
わたしのためじゃあないわねえ・・・
「やっぱりそうだったんだわ!」

「リリー、君を愛してるよ」
3日目の夜、夫は確かにそう言った。
        

遠縁から猫を貰ってほしいと言われたとき、エレナはすぐにその気になった。
夫のヴィットリオも、猫が大好きなことを知っていた。

「ねえ、どんな名前にしようかとあれこれ考えてるの」エレナはさりげなく言った。
「リリーなんてどう?」

ヴィットリオは最初ちょっと動揺したふうだったが、やがて妻の顔をまじまじと見ながらこう言った。
「悪くはないけど、これ、雄だろ?それならもっと男性的な名前、たとえばヴァン二なんてどうだい?」

エレナの顔色が変わった。
夫がまさか自分のアマンテのことを感ずいているとは、夢にも想像していなかったからだ。(K)


| 猫.cats,gatti 100の足あと | 01:09 │Comments0 | Trackbacks0編集

| top|

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sumurakenji.blog112.fc2.com/tb.php/169-66ea8a02

すむらけんじ

作者: すむらけんじ
ミラノに住む広告イラストレーターです。このブログは今まで飼った猫、今飼っている猫のことを綴ったものです。
作者は左耳は生まれつき難聴にかかり、人口内耳に踏み切るまでの耳の歴史、未来のことなども連載しています。

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

すむらけんじへメールする

名前:
メール:
件名:
本文:

イラスト、写真、文の無断使用を禁止

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。