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sumurakenji
(18)


眠り続けた左耳・・・・
71年後に『人工内耳』に挑戦!(2°episodia )


kkkk

生まれてしばらくして、両親はボクの左耳が他の兄姉のように作用しないことに気がついた。
あらっ!この子ったら、左っ側聴こえないんだわ!」

左側から話しかけても素知らぬ顔。たとえ聞き取れても方向音痴で、呼ばれても別の方向に走って行く。普通の人間の耳は左右で聞き取って、それが脳に伝わって、ステレオ効果で立体感が生まれるんだけど。

終戦後引き上げてきたが、その日暮らしがやっと、という食わず飲まずの戦いが始まった。
ボクの耳のことは後回しになったとしても仕方のない事だ。

耳の問題の他に、もう一つ、ボクには神様のイタズラ(?)があった。
ボクは左ききだったのだ。

大連時代、姉たちの学校の先生が我が家に遊びに来られて、ボクがギッチョ(左利き)なのを見て、仰天した。
『こりゃあ、今のうちに直さなきゃあ大変な事になりますぞ!』

先生方を神様のように信頼していた両親は、すぐさま右利きになるよう、ボクに厳しい訓練を始めた。

左利きを異常体質と考えられていた時代。そして右利きに矯正出来るなんて考えていた教育者たち。

ああ,イタリアの古今最高の人気者、レオナルド・ダ・ヴィンチだって左利きだったんだ!!
日本は戦前戦後ことだったから,しょうがないと言えばしょうがない。

お陰さまで、今、ボクは箸は右、書くのも右。左手は使えない。ところが絵を描くときは主に左。
フォークとナイフは普通の逆。コンピュータのマウスは右。


さて、左耳の話しに戻そう。
アデノイドを取り除き、鼻から耳に通ずる神経を邪魔しているという骨を切り取る手術をしたのは、たしかボクが15歳くらいのときだったと思う。
アデノイドを削除するときも麻酔薬なんて使わなかった記憶がある。力の限り泣き叫んで、ハイ、終わり!ペロンと生卵みたいのものを見せられた記憶もあるが、確かかどうかわからない。

耳に通じる神経を邪魔している鼻骨をパチンと切りとったときは凄まじかった。
鼻の穴からハサミ突っ込んで切ってしまうんだから。思い返したただけでも怖い。恐怖と痛さで、地獄の数分だった。

「いやいや、ミャオけんさん。あの時代にはもうちゃんと麻酔をつかってましたよ。目が覚めたときは、もう終わってたって感じだったはずですよ」
そうかなあ?恐怖の記憶しかないんだけどなあ・・・

もともと低い鼻なのに、削られたとは可哀想・・・と言った知人がいたという。
だが事実は削られたのは内側なので、今、外から見える鼻はオリジナル。

それだけ色々やってもらったが、時すでに遅し。左耳の回復にはいたらなかった。

母親は失望したらしかったけど、ボクにとって生まれたときからそうだったのだから、こんなもんだと思い込んでいたから不憫と思った事はなかった。


手術をして効果があったこと・・・それは、息を吸ったり吐いたりする事が楽になったことだ。
それまでは体操の時間に、トラックを走らされるのが死ぬほど辛かった。鼻で空気を吸ったり吐いたりする量が少ないため、口だけだったから、呼吸困難に陥り、走った後はハーハーヒーヒーで、死ぬかと思うほどだった。
野球いや、走るのいや、スポーツは何でも嫌だった少年時代。
お陰で、こんなに軟弱な体に成長してしまったのです。

「片耳しか聴こえないために、将来、世に出たときのことを考えると不憫」
母親が折につけてそう言ってたのを覚えています。(つづく)
すむらけんじ

Spagetti al pomodoro
sumurakenji
いちばん貧しくいちばん愛されるスパゲッティ


sumurakenji
『Poveri ma belli(貧しい でも 美しい)』

もともとは50年代に大ヒットした映画のタイトルのようですが、1970年後

半、若者向きアンダーウエアーの広告のキャッチフレーズとして使われていました。
イタリアに来て間もない、言葉も不自由だった自分にとって、このフレーズは

深く心に刻み付けられ今日に至っています。

下着姿の若い男女が、いたわるように抱き合っている写真も慎ましいモノクロ

だった。(1970年のはじめの頃の若い女の子の下着は、今のように露出的な

ものではなく、実にフツウのものだった気がします)


『Poveri ma buoni 』(貧しいけど美味しい)こそ、トマトソースのスパゲッティに匹敵するものはないと思う。

貧しい人から、贅沢三昧をしている人にまで、イタリア人全てに愛されているのが、このプリモです。ここにはイタリアの食生活の出発点があるのです。

最も質素で簡単なトマトソースは?

「オリーブ油とニンニクを炒めて、トマトを加えて煮込んだもの」
と、これ又,分かりきった答え。

夏、南部を旅すると、家の前に腰をおろして、話に花を咲かせながら、トマトの茎や傷んだ箇所を取り除いている女達の姿をよく見かけたものです。なにしろ、一年分の自家製ソースの準備だから、結構大変なようです。奇麗になったトマトは大鍋でゆでられ、その後、バジリコひと葉と一緒にビンに詰められてカンティーナ(物置)の中に。

「スーパーの缶詰など、とてもとても」
なんだそうです。

ところで、上記のスパゲッティのパッケージもごらんください。
ヴォイエッリVoielliは、イタリアの最も伝統あるナポリの製品です。このプチネッラ(ナポリの道化師)のイラストは、ボクが描きました。オッホン!(笑)
デザイン事務所に勤めていた時のものです。
グラフィックは変わりましたが、イラストはそのまま。35年間も使われています。やっぱり嬉しいですね。(K)

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訪問者の方のコメントを頂けたら嬉しいです。そして拍手も願いしますね。よろしくK

| 日記風・猫ホフィと我が耳のこと | 18:23 │Comments2 | Trackbacks0編集

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コメント

Re: タイトルなし
ありがとうございます。全く左利きをそのままにしていてくれたら,もう少しマシなアーティストになっていたかもわからないのにね。レオナルドとまでは行かなくても(笑)
これからも頑張って進みますからよろしく。

2011.09.15(Thu) 22:24 | URL | すむらけんじ|編集

再開されたのですね、嬉しいです。
私も左利きの子供さんを持つ方から、『日本では左利きを直さないといけない!とされていたけど、アメリカでは左利きは芸術関係に才能が開くからいいねと言われる』と聞いたことがあります。
国間感覚差はいろいろで読んでいて、なるほどと思ったり。。。これからも楽しみにさせて貰いますね。


2011.09.12(Mon) 23:15 | URL | 名前無し|編集

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すむらけんじ

作者: すむらけんじ
ミラノに住む広告イラストレーターです。このブログは今まで飼った猫、今飼っている猫のことを綴ったものです。
作者は左耳は生まれつき難聴にかかり、人口内耳に踏み切るまでの耳の歴史、未来のことなども連載しています。

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