上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- │Comment- | Trackback-│編集

眠り続けた左耳・・・
71年後に『人工内耳』に挑戦!(23° Story)


五月に入って,早くも初夏の兆しもあふれる朝。

9時頃、眼が覚めたら何となく胸が重苦しい。
ベッドでぼんやりしていたら、吐き気はどんどん酷くなって来る感じだ。
だが,吐き出す物は何もない。昨夕食べた物はきれいに消化してしまっている。
トイレでゲーゲー試みても吐き出す物が外全くないのだ。

昼過ぎ,掃除婦のリーザがやって来た。
彼女は,これは今大流行りの流感によるものである。水を少しでも飲めばいくらか吐けるので,水を飲みなさい、そして徹底的に吐き出しなさいという。彼女の幼い一人娘も同じ病にかかったとき,水を飲ませて無理矢理吐かせ、ケロリと回復したとのことだ。

それで、僕も水を飲んだ。その後とろりとした膵液を数回吐いた。

便器にしがみついて,思いっきりげーっとやったが、気分はすっきりしないどころか、もっと重病人になって行く気分だ。
たまたま訪れた5階のアンナ夫人が,食欲が全くないのなら、あたしが美味しいおかゆを作って上げようと言ってくれた。
彼女とそのご主人には,日常非常に世話になっている。何でもしてくれる世話好きの人たちだ。たまには,頼まないことでも親身にやってくれるご夫婦。
sumura
床の中で苦しくて唸っていたら、おかゆが届いた。
アンナ夫人がスープ皿を僕の枕元に近づけたとき,妙な匂いがした。

『とっても美味しいわよ。ほんの少々ニンニクとオリーブ油を加えたの』

ニンニクとオリーブ油だって?

ゲーッと胃袋が叫びを上げたような気がした。
『ありがとう。すこしづついただきます』
僕は最大の努力をして力なくお礼をのべた。

アンナ夫人がすぐに帰ってくれたので僕はほっとした。
体が熱っぽく、胸は苦しく,このまま死ぬのではないかとさえ思った。
死ぬ前に,遺言書を書き直さなければ…などと瞬間思った。

日本人のK嬢が夜遅く飛んで来てくれて、僕のかかりつけの医者に連絡を撮ってくれたけど,今夜は詰まっていて,無理だとのこと。電話で処方箋を伝えてくれたという。
血圧を計ってもらったら、249。K嬢はさっそく救急車を申し込んだ。

幸いにして、我が家の同じ建物の中庭の奥に救急車の詰め所がある。今まで世話になったことはない。
詰め所の名前は『MARIA BAMBINA(幼きマリア)』。
たくさんの若い男女がボランティアで働いている。
彼ら、路上に駐車の仕方が時たま雑で抗議しようかと何度も思ったことがあるが、『明日は我が身か』ということもあるので、黙認していたけど、つくづく抗議なんかしなくて良かったと思った。

若い男女が3人くらい消防士のような出で立ちでやって来て、僕を運び出し担架に乗せてくれ,車の中へ。
黙々と、細かく気を使って。
本当に頼もしいと思ったし感謝した。

クリニカに着いて、血圧を測ってもらったら250以上。
点滴をしてもらい、うとうとっとしていたら、『どう,気分は?』と、看護婦の元気な声で目が覚めて、『いくらかいいですよ』とつい言ってしまったのが大失敗、クリニカを追い出されてしまった。
『あんたってバカねえ。ちっとも良くないって言えば,今晩ここで寝られたのに』
とは、K嬢の言葉だ。
後が控えているので,彼らは追い出すことばかり考えているんだそうな。


翌日、友人の両親が車で迎えに来てくれて、
『心配だから、我が家で面倒見るわ』と、奥さんが言う。
血圧は230もあるのだ。
様子を見に来てくれた5階のアンナ夫人は、例のおかゆを一口しか食べていないのを見て、ちょっと不機嫌な顔。
『こんなに美味しいのに、どうして食べないの』とつぶやいている。


一週間後にミラノの我が家に戻った。血圧が190を下がらない。
かかりつけの先生が、
『薬で提げることが出来るから心配しないで』

そして薬のおかげで、150、140、一週間後には130まで下った。

僕には心配ごとがあった。
こうして次々と起こる障害は、耳の手術から来ているのではないかと。
そんな不安が僕を悩ませた。

又又,血液の総合検査などやったが、異常は全くなかった。(つづく)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
訪問者の方のコメントと拍手お願いしますね。よろしく K

| 日記風・猫ホフィと我が耳のこと | 00:55 │Comments0 | Trackbacks0編集

| top|

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sumurakenji.blog112.fc2.com/tb.php/328-5d665cdf

すむらけんじ

作者: すむらけんじ
ミラノに住む広告イラストレーターです。このブログは今まで飼った猫、今飼っている猫のことを綴ったものです。
作者は左耳は生まれつき難聴にかかり、人口内耳に踏み切るまでの耳の歴史、未来のことなども連載しています。

06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

すむらけんじへメールする

名前:
メール:
件名:
本文:

イラスト、写真、文の無断使用を禁止

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。