上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- │Comment- | Trackback-│編集


猫嫌いとネコ好き 
 (2)

すみれ

翌日、ネコ大嫌いのスミレちゃんと超ネコ派のラウラ嬢を昼食に招待した。

「ネコがいるんでしょう?ねえ、外で食べましょうよ」
何を今さら!生ハム300グラムと大型アサリの始末はどうしてくれる?

「さ、勇気を出して。怖がるとかえってネコって苛立つのよ」
長い腕をしっかりと親友の腰に回して激励するラウラ。
勇気こそ、すべてを克服出来る唯一の武器なのだ。さあ,入って。

カロータの登場。
ラウラ、「おお、ステキなネコちゃん!サンレモの兄に見せたいわァ」

スミレ(震え声で)「何よ!このネコ、お化けみたい!」

殺風景なサロンのド真中に立ったカロータは、ボクでさえも見間違えてしまうほど威風堂々としていた。

あっ!カロータはスミレちゃんに突進、肩に飛び乗り,2メートル半の本立てにジャンプ,直降下して寝室へ。その間1秒。
「ああ、もうダメっ、ここでご飯なんか絶対イヤ!」

シャンペーンカラーの毛並みと、ヴェネツィアガラスを思わせる蒼い瞳・・・・
おせいじタラタラに慣れっこのカロータ、お化けみたいじゃん!に、きっとショックを受けたにちがいないのだ。

ボクとラウラはごねる彼女を、やっとこさソファーに横たえる。
「ほら、ネコは寝室に閉じ込めたからね。安しんして、食事出来るまで休んでてね」

ぐずついていたが2分後にはもう軽いいびきをたてはじめた。気分転換の早い娘,現代っ子なんだ、スミレって。
その間にラウラ嬢とボクは食事の準備に精をだす。

ところが、閉じ込められたカロータが黙ってはいない。
出してくれよーとニャーニャー、ギャーギャー、ドアをガリガリ。
うるっさい!スミレが又目さますじゃんか。

「出してやりなさい。スミレは熟睡してるから絶対に大丈夫ヨ」

ドアを開けるとカロータ、部屋を一直線に横切り、ピョンとソファーの上に。まず、スミレちゃんの頭の先から、しつこくじっくりと観察する。こいつよっぽどスミレに魅せられちゃったんだな。大のネコ嫌いがネコからぞっこんなんて面白い。

168センチはゆうにありそうな、しなやかなスミレの肢体に魅せられるのは人間だけじゃあないってこと。こんな美人、日本人会の本大売り出し『何でも1ユーロ』に行っても、そう簡単には出会わない。

カロータ、前足をみぞおちのところに乗っけて、顔、首の付け根のあたりをクンクン・・・重さがかかっているのにスミレは目を覚ます気配はまったくない。よっぽど疲れてんだ。今どんな夢みてんだろう?

カロータの鼻はどんどん下の方に移って行く。(以下省略)
最後はジーンズとソックスの間に垣間見える素肌に、首を突っ込むようにクンクン。

「スパゲッティ、もうそろそろよーっ」

ラウラ嬢の声が威勢よくキッチンから。
またカロータを寝室に閉じ込めた。

たった20分の仮眠なのに、スミレは生き返ったよう。
切れ長の瞳はしっとりと潤み、魅惑的で妖気さえ漂う。

「スミレちゃん、何か夢見なかった?」

「ううん、もうぐっすり。さすがイタリアのソファー、寝心地が違うわねえ」だって。(つづく)

| 猫.cats,gatti 100の足あと | 13:22 │Comments0 | Trackbacks0編集

| top|

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sumurakenji.blog112.fc2.com/tb.php/67-066b2cde

すむらけんじ

作者: すむらけんじ
ミラノに住む広告イラストレーターです。このブログは今まで飼った猫、今飼っている猫のことを綴ったものです。
作者は左耳は生まれつき難聴にかかり、人口内耳に踏み切るまでの耳の歴史、未来のことなども連載しています。

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

すむらけんじへメールする

名前:
メール:
件名:
本文:

イラスト、写真、文の無断使用を禁止

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。